痔と言えば、主に男性、特に中高年以降が注意すべき病気や症状だと思われていますが、現在では日本人の3人に1人は痔持ちだと言われています。結構多いと感じる数かもしれませんが、かからない人はかかりません。
特に多いのがイボ痔で、若い女性でも痔になっている可能性があります。最初はその傾向があまり見られないので、自分でも痔になっているとは思っていないケースも多いと言われています。
女性の多くは痔に悩んでいると言えますが、その原因として便秘があります。妊娠出産や子育てなども痔の原因となりますから、けして女性は痔とは無縁の関係ではないのです。
女性は毎月生理もありますし、それがきっかけで痔にかかることもあります。便秘や下痢が生理前に起こることによって、肛門に負担がかかり、痔になってしまうというものです。痛みを伴わなく、自覚症状も殆どないとなれば、放っておいてもいいのでは?と思う女性も多いようです。
しかし実際診察すると肛門奥に赤く腫れあがった痔があったり、神経のない直腸に痔があることで痛くないだけなのです。
ですからイボ痔の場合、出血や肛門から出てきてしまうこともあります。
出てきてしまっても、自然と戻る、という場合、痔の対策をあまりしない人も多いのですが、それを放置していると症状が悪化の一途をたどりますから、早めのケアが必要となります。
痔といっても種類はさまざまで、最も有名かつ多いのがイボ痔です。肛門の組織が大きくなってイボのようになるのでイボ痔と呼ばれています。痔を患っている人のおよそ60%がイボ痔であることが分かっているので、男女問わずかかりやすい痔でもあります。
また切れ痔というものもありますが、これは肛門が裂けて起こるものなので、女性に多い症状です。
最期にあな痔というものがありますが、肛門のくぼみから感染したもので、膿を持ちます。これは手術が必要で、そのままにしておくと癌化する可能性がありますから、放っておくと危険です。男性のほうがかかりやすい痔でもあります。
痔は女性でもかかりやすい病気なので、恥ずかしいと感じる必要はありません。
しかし、やはりデリケートなところの問題なので、他人に相談することがなかなか出来ないでいるのが実際のところです。
女性は特に切れ痔になる可能性が高いのですが、イボ痔になる可能性も高いです。女性ホルモンの悩みである便秘でも痔になりやすいので、日ごろからの食物繊維を豊富に摂っておくということが必要となります。
便秘によって固くなった便が必要以上に力みつつ排出されると肛門に過度の負担がかかり痔になるというわけです。
痔は生活習慣の乱れによるものでもありますから、食生活を見直したり、血液の循環をよくするために座りっぱなしの生活をやめるようにしましょう。
自覚症状がなくても、もしイボ痔が出てきても自然に治っているからいいやと思っている女性ほど、肛門科にかかる必要があります。
イボ痔などは長い付き合いになりますから、軟膏などでケアしていく必要があるのです。